2011年11月5日土曜日

為替相場を考えてみる1



昨日、ユーロが上がって下がってぐっちゃぐちゃになってあちこちで阿鼻叫喚だったわけだが、その一コマである1分足の画像。
これまでのおさらいをしてみると、今年の初夏、アメリカデフォルトの噂でドル安によりユーロ上昇。それが一段落した後にギリシャデフォルトの噂で降下開始。なんやかんやで9月に入ってから毎日のように下がりつつ、月末には恐らくは企業の決算のための手仕舞い等によるものだろうが、ユーロは1.34くらいまで下落。
10月に入っての週明け前半は落ちて1.32を記録したものの、第一週後半から徐々に上がり始めて10月末には1.42まで上昇。1ヶ月で0.1ドル上がるという鬼畜っぷり。しかし翌日のに日銀のドル買いによるドル高騰の影響もあって1.38まで下落。日銀が終了してからも下落は続き、日本時間の夜に1.36近くまで落ちる。はい、ロンガー全滅のお知らせが届きました。
11/2の朝から上がり始めて夜には1.382。ここでショーター全滅のお知らせが2ch市況2に速報が入ります。そこからまた徐々に落ち始めて11/3の16時に1.365。21時に1.382。23時に1.366。11/4の早朝3時には再び1.385という急上昇急降下を繰り返して1.38近辺に落着いたところでそのままG20クライマックスに突入。
いろんな不安要素を取り除くネタが入って徐々に上がってきたものの、1.385の天井を越えられずにストーンと落ちた瞬間がこの画像。
この後、1.372の壁に阻まれて上昇し、最後は1.379で幕引けというのが今週の流れ。

まともな神経なら見てられない動き。うまく流れに乗れた方はかなりの益を出した様子でしたがごく一部でしょうね。のんびりとしていたらLC食らったりとか、スケベ心のポジションが大きなマイナスになったりとか、そんな話題の方が多いような気がする今日この頃。
相場ってなんだろうという根本的なことを考えるときりがないわけだが、考えずにはいられない。

本来、相場は需要と供給の妥協点の推移で、為替の場合は通貨間の信用度の変化のはず。売った買ったというものではないというのが大きなポイントなんだろう。
材料や製品の輸出入売買の際に、それぞれが母国での価値から換算しての取引がそのレートに反映されるはずなのだが、実売買とは違うところでの意思が大きく働いている。
一番力のあるのは、各国の通貨を発行する中央銀行。為替に介入して国益を守る。輸出入による売買で外貨建て決済には、それに関わる企業や銀行が関わる。これは相当大きな額になる。
一時期より影響力がなくなってきたが、HFの取扱量も多い。20世紀末に起きたアジア通貨危機は、HFのおもちゃにされたアジア通貨がそれにより甚大な被害を受けた。このあたりからHFと中銀の戦いは始まったのだろう。
そして一般投資家。ほとんどが実売買を伴わない先物取引になるのだろうが、これも一定の勢力になってきたらしい。投資信託で他人に元本を削られるくらいなら、自分の意思で運用したほうが楽しいということだろうか。インフラが整備され、携帯電話で取引できるお手軽さも大きな要因だろう。決してプラスだけではないことだけれども。

基本的にはファインダメンタルによる相場変動がなされるべきと考えている。中銀はそれを見守り、政府は外交カードの一つとして取り仕切る。
テクニカルなトレンドについてはいろんな見解があるのだろうが、基本的に人間心理に伴った動きになっているんじゃないかと考えている。
ここで下がりそうだから売ろう、上がりそうだから買おう、という基本行動によって成される変動が分析されていての手法なのだろう。始めにテクニカルありきな考えは、ただのギャンブルであって投資でも投機でもない。個人投資は所詮、国家の手のひらで踊っているだけに過ぎない。それを忘れずにポジション取りと決済をしていくのがよいのだろう。そのために必要となる情報も膨大だし、理解することも難しいけどね。

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