オリンパスショックのわかりやすいまとめ:ハムスター速報
オリンパスが過去の損失先送り認める 粉飾決算の可能性も - SankeiBiz(サンケイビズ)
オリンパスの企業倫理が問われている。
もうすぐ会見が行われるようだが、現時点での情報から推測するに、バブル崩壊での有価証券の含み損の処理が当初の目的での粉飾決算だったようだが、嘘に嘘を上書きしてどうにもならないところまで行ってしまったということなのだろう。最終損益でのマイナスを避けるためにあれこれやって、それを儲けたときに埋めるという作業を繰り返したようだが、今の時代は営業損益が問われる時代だし、特損、特益は本来事業とは異なる分野ということで、評価の対象外になっているわけで、なんとも時代錯誤な事件だったと思うところだ。
会計担当者の心労は相当なものであったろう。ごくろうさま。だけどアウト。
コンプライアンスとかCSRとかいう言葉がすっかり定着し、社会的責任というもののあり方が見直されている時代。内部通報制度を持たない会社というものは、いわゆる大手企業ではほとんどない。
まぁ、オリンパスはつい先日、内部通報制度を利用した従業員を解雇すべく産業医と一緒に悪さをしたというのが明るみになったわけで、その程度の会社なのだろうとか思われる節はあった。更に、今回の事件の内部通報者は元社長で、取締役会で解雇されたのがきっかけになっていたりしているとか、なんだかわけのわからない事態に陥っている。
企業倫理というものは、非常に難しい。きれいごとだけでの経済活動は難しい。
昭和の頃からの風習とか、業界の習慣とか、一般人が見たら眉をひそめるものは少なくない。それをなくすことは、余程の信念を会社が持ち、社長からのトップダウンで根絶運動をしなければできないことだ。個人の信念や感情だけでは、業界内の圧力に立ち向かうことはできない。
何が良くて何が悪いのか、その時代によって倫理観は変化する。その変化についていけない会社はやがてなんらかの社会罰を受けるということになるのだろう。
オリンパスの株価は、数ヶ月前に2500円程度だった。それが本日は734円のストップ安。第三者委員会が粉飾決算と結論付けたのであれば、これから税務監査が徹底して行われるだろう。刑事事件にもなるだろう。今まで黙っていたことが、あれこれ明るみになるだろうし、医療機器業界のカルテルに焦点がなんてことにも発展する可能性があるなぁとか、いろいろ考えてしまう。
日本は司法取引ができないので、企業として生き抜くことのできない状態になってしまう可能性も少なくない。そうなると、優秀な技術力のある会社だから、部門を切り売り清算して税金や罰金を払って解散になる可能性もなくはない。
私が初めて自分で買ったカメラはOM-1new。デジカメもオリンパスの色再現が好みで愛用してきた。つまらないことから起きたこの現状は、とても残念である。
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