2011年11月8日火曜日

オリンパスショックについて思うところ

オリンパスが有価証券に関連した損失計上を先送りしたということについては、最終損益で評価されていたバブル期はそうしたかったのだろうというところは理解できる。一般顧客向けのカメラだけではなく、医療機器販売という立場は、顧客医療機関からの評価を気にするのは致し方ないだろう。購入する立場はメンテナンスやら継続したサービスが必要だから、納入会社存続はリスク管理の一つになる。
しかしながら、世間の評価基準はいろいろ変遷しており、最収損益から経常損益を経由して、連結損益や単体営業損益に変わりつつある。
特損については、本来業務での損益とは関係しないところとして、将来展望とは関連性が薄く、むしろ負の遺産をなくしたというプラス評価となる場合も少なくない。事業を存続するために過去を清算するというのは決して悪い評価にならない。

いや、自分の勤務先が東電株を大量に保有している会社なので、経理部門が四苦八苦していたんだよね。今年度はちょっとした海外での罰金とかも抱えているので涙目なんだけど、それでもCSRを徹底しましょうということでいろいろ清算中。
古い会社なので負の遺産はたんまりとあって、自分の業務がその処理に関わっているのもあって、オリンパスの法務総務経理部門の苦労は他人事じゃない。
このようなことは団塊の世代の営業部門のごり押しとか、法令を気にしない事業部門のやっちゃったことをどうにか体裁を整えるために無理したツケで、どうしようもないことなんかも結構ある。ここ最近、都内で放射性物質が瓶詰め廃棄されていたのが発見されたりするけど、あんなことはしょっちゅうあったはずで、多分氷山の一角。決して許されることではないが、当時は仕方なくやっちゃったことはいろいろあるんだろう。てゆか、あった。
そんなこんなのお陰で今の日本の経済もあるんだけど、どこかで清算しないといけないことなんだろうな。ユダヤ経済の管理下であるうちは、なかなかできないこともあるんだろうけどさ。

今回のオリンパス事件は、その規模からして単体の粉飾決算調査だけでは終わらないだろう。恐らく、国税が追徴課税対象に関する調査も徹底して行うものと推測する。いや、今まで見逃していたことにも触れなければならなくなる、の方が正しい表現かな。
国税の中の人の監査を受けたことがあるが、彼らが本気になったらいくら隠しても隠し切れないと肌で感じた。才覚もあるだろうが、教育もあるだろう。視点が的確で涙目。それでも見逃してくれているところは少なからずあったと思う。それは時代もあるだろうし、それで税収が増えるのであればいいという計算もあったんだろうと想像している。
ということで、今回はひょっとしたらとんでもないものが表沙汰になるんじゃないかなと予想している。例えばカルテルとか出てきたらどうするつもりなんだろうか。業界全体の調査ができたら、増税しないでもいいくらいの追徴課税額になるんじゃなかろうかね。例えばですよ。あくまで例えです。

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