2013年9月24日火曜日

ドラマ半沢直樹を考えてみる

ドラマ半沢直樹の視聴率が42.8%と、家政婦のミタを超えて今世紀最高を記録したとの速報。原作を読んでいても楽しめるドラマだった。
これだけ注目を集めたのはなぜだろうとか考えてみたのでいつものように羅列してみる。

まずは、視聴率の変遷
【第1話】19.4%
【第2話】21.8%
【第3話】22.9%
【第4話】27.6%
【第5話】29.0%
【第6話】29.0%
【第7話】30.0%
【第8話】32.9%
【第9話】35.9%
【第10話】42.8%

みごとな右肩上がり。これはストーリーが話題になっていることと、倍返しという流行語により当初は興味を持たなかった人を取り込むことができたのだろうと想像する。ドラマ自体が面白くなかったらここまで伸び続けなかっただろうから、話題性に見合った出来栄えだったのだろう。

さて、見所はどこにあったのだろうかと考える。
第一に、共感する人が多かったことだろうか。
バブル崩壊以降の負の遺産の処理を強いられている会社員が多い現実がある。バブル崩壊から20年経過しているが、自分も含めて入社当時から他人の尻拭いをしてきている。とてもじゃないが、経済成長期に働いていた人たちが感じていたようなヤリガイとかタッセイカンなんてものは味わえるはずがない。経済活動の最前線で働く20代から40代までのほとんどがそんな環境にある。
半沢が入行したのもバブル末期。そんな世代としては、上司からの責任のなすりつけられた半沢がそれを倍返しする姿に溜飲が下がるのは至極当然。清廉潔白ではなく清濁併せ持ち、どんな手段を使っても目的を達成しようとする姿に共感する人も少なくなかっただろう。

第二に、いわゆるゴリ押しアイドルの登用が少なく、ベテラン役者が揃っていたというのも大きい。顔芸と紙一重であったが、感情が言葉だけでなく表情と仕草とでもわかりやすく表現されており、感情移入しやすかった。
前半5話まではジャニタレとか壇蜜とかいたけど、うまい役者だけで構成された場面は、その空気がひしひしと伝わってきた。
考えてみると、家政婦のミタも同じように役者中心のドラマだった。

第三に、ストーリー構成だろうか。設定や背景を小説が書かれた当時から現在に近いものに変えたこと、描写をわかりやすくしたこと、それでいて大筋は変えていないこと。原作を変に省略することも無意味に引き伸ばしすることもなく、テンポのよい展開だった。
ゴリ押しタレントを採用すると、それを中心に見せるために間延びした場面があったりするが、それも前半の一部だけで済んだというのも大きいだろう。

当然だが原作も面白い。ドラマではその面白さを殺すことなく、脚本と役者の力で魅力が増していた。そんなドラマがこれから増えていくことを願う。

2013年9月23日月曜日

半沢直樹雑感

ドラマ半沢直樹10話が終了。ほぼ原作に沿ったストーリーで、多少設定が異なったところはうまく現在の世情に合わせた処理がされていて自然な仕上がりになっていた。

ところで、原作どおりの展開と結末だったにも関わらず、最後の出向が命じられたところで終了したことにがっかりしている視聴者が多いようだ。
まぁ、倍返しとかいう下克上的な印象が強い作品だし、最後に勝つのは正義と信じたい日本人的時代劇志向からすると最後は梯子を外されたように感じるのだろう。
「原作はテレビを見てから読む」と言っていた嫁はあまりのオチだと大騒ぎして面倒だった。いいから原作読め馬鹿と放り投げたが、多分原作を読まずにテレビドラマだけを見ていて感動の大団円結末を疑わない人がとまどうのは当然かもしれない。
しかしながらそれは、碇シンジが「僕の気持ちを裏切ったなぁっ!」って叫んでいる姿とラップする。自分の思い込みと違う結果になったことへの逆切れであって、見苦しい。

原作では出向とするだけの理由がストーリーに組み込まれていたが、ドラマではそこは敢えて省略したのか、または本作には不要なストーリーと判断し、次作や特別編が決まったらそこで説明すればいいというところなのだろう。
半沢直樹は清廉潔白なヒーローではない。あの物語ではあれでいい、いやあれがいい。半沢の個人的な復讐を遂げて、それで社会的成功もするなんてのはアメコミや時代劇だけでいい。現実逃避や夢物語、勧善懲悪という世界観ではなく、あくまで現実的なドラマという世界観での流れとしてはいいんじゃないかと思う。最後も、良くも悪くも話題性があり、強烈なインパクトを残していった。
第二期が楽しみである。

2013年9月22日日曜日

周波数帯と通信速度比較について思うところ

さて、docomo、au、softbankの3社からiPhone5s/cが発売されたことで、いろんなデータが評価され交錯している。祭は好きなのだが見ていてなんだかなぁな記事が多いのでチラ裏してみる。

携帯電話での通信速度について前提となることをいくつか書いてみる。
まず、仕組みとして携帯電話基地局のアンテナが一度に通信できる回線数は然程多くない。都心などでは常時通信回線を接続できることはない。そこでどうするかというと、通信をパケット化して少しずつ順番に接続要求のある携帯端末機とのデータをやりとりすることになる。いわゆるパケット通信というのはここから来ている。

さて、発売後より話題となっている通信速度比較だが、正直なところ参考にもならない数値しか示されていない。前述の通り空中線接続数に左右される内容であることから、無線基地局に接続している携帯端末機の台数がどの程度あるのかが不明である以上、早いも遅いも参考にならないのである。
無線基地局の局数が増えればという見解もあるが、無闇に局を増やすと電波干渉により不通となるスポットが発生する。これはここ数年docomoでよく起こっており、これはスポットに基地局から指向性のある空中線端末を新たに設置することで解消している。業務上の都合で、とある物件でdocomoの電波障害が発生したため、その対策を依頼してから実施まで数ヶ月かかった経験からすると、相当数の場所で電波干渉障害が発生しているものと想像する。

また、周波数帯が表示されているが、その利点なども参考にされていないところを見てしまうと、ただの数字マニアの自己満足報告だなぁとうんざりした気分になる。
いわゆるプラチナバンドと言われる800MHz帯の強みは障害物を回り込んでの通信に優位性があるわけで、駅前なんかの開けたところで測定したならば800MHz帯に優位性のある結果にはならない。何を比較したいのかよくわからない。

携帯キャリアが通信環境を向上させても、電波状態は基地局がカバーする範囲内にある端末数とその要求内容により大きく変わり、基地局内の処理とそれをとりまとめる中継局の処理によっても変わる。携帯キャリアが広告する最大通信速度の実現する環境は事実上ありえないものと考えてよいし、測定結果もタイミングが1分違っただけで大きく変わる。
だらだらと書いてしまったが、数値に一喜一憂している連中を見ているとなんだかなぁな気分になるのである。

2013年9月20日金曜日

iPhone5s購入

2ヶ月近く放置したりもするけれど私は元気です。
本日、iPhone5sを購入していじってみたりしたのでメモ。人柱が大好物な私はau iPhone。

端末機の形状はiPhone5と同型だし、機能なんかもiOS7も一昨日から公開されてるし、中身はCPUがA7になったりとかしているけど、iPhone5s独自機能って指紋認証だけ?ということで、めぼしい話題はあんまりないなぁというのが実感。
今回のiPhone5sの話題性としては、いよいよdocomoからの販売も開始されたということだろうか。日経が数年前から予言していたことがいよいよ現実になったわけで、日経担当者も安堵したことだろう。
さりげなくauのLTEで800MHz帯のバンド18が使用できるようになったというのが庭ユーザーには嬉しいところなんだけど、あんまり話題にはならないようだ。まぁ通信速度がどこでどれだけ出ているとかいうピンポイント測定だと見えないところだし、何が優位なのか目に見えないから話題性に欠けるところだからしょうがない。てゆか2000MHz帯のLTEをどうにかしろよ的な意見の方が多いだろう。

今日は朝から近所のau shopに9時前から並んでみた。大きくない店だが18番目だった。うーん、予想より多い。この近隣だと、新宿の量販店に並ぶ人の方が多いと踏んでいたのだが。
希望は金だったんだけど在庫がないとのことで、グレーを選択。私の使い方だと、容量は16Gだとちょっと足りないが、32Gあれば十分だろう。
で、ショップは通常よりも1時間早く開店してiPhone5sと5cのみ対応。通常業務は10時からという仕組みにしたようだ。
それでも9時半前あたりからシステムダウンの噂がちらほら流れ始める。店員同士の会話なんかを聞いてみると、どうやら登録サーバへのアクセスが多すぎて処理ができないらしい。結局手続き開始から完了まで1時間ほどかかって入手。店頭で初期設定して終わり。
今回は、4Sの下取り17,000円と、クーポン10,500円で27,500円の割引。販売初日の機種変でこの割引額ならば悪くはなかろう。

その足で新宿まで出向き、ケース類を購入。グレーなので黒系のジャケットを物色。毎度のことながら、私の好みを選んでいくとレイ・アウト製になってしまう。
ケースの横にストラップ用の穴が開いているのがあったので、プラスティック製ストラップも購入。黒は夏場にちょっと日が当たるだけで熱くなるんだよなぁとか思ったがなんとなく今回は黒で統一。

さて使い心地だが、4Sから5sに変えてみると反応速度の違いを体感。CPUが2世代違うんだから当然ではあろうが、ヌルサクだ。地雷臭のあった指紋認証は、認識しないと通常の4桁暗証の画面になるだけなので実害なし。うまく認識してくれると一手間省けるというのがちょっとしたシアワセに感じる。

いろいろ初期設定から変更しておくのがある。
まずはiOS7新機能のコントロールセンター。ロック画面からアクセスできるのはいいのだが、機内モードに変更できてしまう問題。iPhoneを落としたときに、拾った人に悪意があれば機内モードにされてiPhoneが探せなくなってしまう。らしい。今のところは。本当にどうなるのかとか試していないが、ロック画面でのアクセスは許可しない方がよかろう。私はSiriさんもロック画面で動作しないようにしている。
その他に初期設定でonになってるけどoffにした方がよいのが、ローミング、壁紙視差効果、Appのバックグラウンド更新、こんなところだろうか。利用目的によって変えればいいところなので、絶対に変えたほうがいいとかいう程ではないけれども。

んで、帰宅してバックアップの復元をしようとしたら早速iOS7.0.1が公開されてて更新。キャリアアップデートもあり、再度初期設定からスタートとかいうなんだか空しい気持ちにもなってみたり。
まぁ、印象は悪くない。人柱という程の苦行もなさそうだ。