2013年6月24日月曜日

2013都議選結果の考察

昨日は都議選が行われた。東京MXの選挙速報では池上さんが登場して、恒例となっている池上無双とか死者に鞭打ったりとかブラック池上とかのアクティビティーがあったりとか、視聴者のツイートを画面に流したりとか笑いの絶えない番組で愉しかった。
池上さんの町田トリビアで、元神奈川県で東京に編入されたとかのマメもあったりして情報バラエティーとしての深みもあり、#tokyomxタグはカオスでストリームが飛びまくり、選挙とは無関係なツイートが流れたりもして満喫。

で、選挙結果としては、自民圧勝、公明現状維持だけど全員当選、民主葬式会場、共産倍増とかが話題になる一方で、投票率が43.5%と過去ワースト2という根本的な政治不信問題が何一つ解決されず、むしろ悪化している現状が浮き彫りとなっている。

東京新聞の議席数結果

東京新聞:2009都議選(TOKYO Web)

東京新聞:都議選2013(TOKYO Web)

これで比較してみると、民主が失った議席を自民と共産でおいしくいただきました的な印象になる。しかしながら投票率が下がっているということで、各選挙区の得票結果を見ていくと興味深い。
人数の多い世田谷区の投票結果の一覧をちょっと見てみる。

東京新聞:2009都議選(TOKYO Web)

東京新聞:都議選2013(TOKYO Web)

2009年には民主党から3名当選していたところが、民主党から当選した花輪氏が今回は維新から出ているので正確な比較にはならないとは考えるが、民主党からの立候補者が2名であるため、現職である花輪氏の得票を民主党の得票数に加えた参考値として比較してみる。2009年度の民主党候補者が154,526票、2013年度は52,597票(内、維新所属の花輪氏17,553票)と、得票数は前回の34%、つまり支持数は1/3になっている。
自民党候補者の得票数合計では、2009年度86,306票に対して2013年度は97,368票と12%増。支持数は1万程増えているが、民主が失った10万票の1割しか得られていない。

注目したいのが、共産党と公明党の結果。
この二つの政党は、その特殊性から応援母体となる団体以外からの得票はあまり期待できず、固定票的な色合いが強い。投票率の高い選挙になると結果的に議席を減らすのは、自民から民主に政権が移った時の結果などを比較してみるとよくわかる。
今回も、前回との結果を見比べると得票数が減少しているところがほとんどである。それでも公明党は全員当選で議席数維持、共産は議席数+8と、議席数だけで見れば勝利している。決して公明党・共産党の支持率、支持数が増えているわけではなく、投票率43.5%という、民主主義的に見たら半数に届かない(=民衆の意見が反映されていない)ところでの結果でしかない。

ほかの選挙区を見ても同じ傾向が強く、民主候補者得票数は前回の30%~50%程度、自民は微妙に10%以上の得票数増、共産・公明は微減というパターンがほとんど。恐らくは次の参院選でも似たような傾向になるだろう。現時点では、投票率が上がるような要素はほとんどない。

当選・落選は結果として、その議会が解散になるまで有効であり、そこでの活動結果の評価として次の選挙に反映される。
今回の選挙結果からは、当選落選からの支持率以外に、誰が議員になってもなんら現状を打破できないと考え、白票を投じる価値もないと考えた人が10.99ポイント増えているということがわかる。
都民の半数以上が投票をボイコットしている、もしくは興味を持たないという現実を政治屋はどう受け止めているのだろうか。極論的に乱暴な言い方をすると、多数決だけで見たら全員不適格と判断されていることになる。
当選者は恐らくは何も考えていないんだろうけど、スキの対義語はキライではなく、無関心であることを真摯に受け止めて欲しい。そこを踏まえて、今後の都政での活躍で、投票率と支持数を上げるような活躍を期待したい次第である。無理だろうけど。

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