2013年12月28日土曜日

安倍首相の靖国参拝について考える

着任1年で靖国を公式参拝したことで、いろんなメディアがあれやこれやと騒いでいるので便乗して考えてみたところ、個人的にはなんの問題もないというかいいんじゃない?って結論にたどり着いた。
そもそも戦争犯罪者という犯罪は、戦勝国から敗戦国に押し付けられる罪でしかない。法がある中で犯した罪とは性格が異なるわけで、靖国が犯罪者を祀る場所というのはちょっと感覚がおかしい。
戦争で人を多く殺した場合、その勝者は英雄になり敗者は人殺しとなるというのは野蛮な考え方だ。

さて、今回の靖国参拝で考えられるメリット、デメリット、影響は何があるかを考える。どのメディアもくどいくらいに伝えているが、あくまで「中国と韓国を刺激する」の一点である。その他には何もない。アメリカの反応も、あくまで近隣諸国への影響を懸念するということだけだった。
では、中国と韓国を刺激することに対する影響は何があるのかを考える前に、なんでそんなに感情的になるのかという問題を考える。
まず前提として、中国も韓国も、幼少からの反日教育が行き届いており、客観的な事実だけでなく国民感情として日本に対する不信感を刷り込まれている。歴史を紐解くと日清戦争から始まり、日露戦争、日中戦争、大東亜戦争、満州国建国ということがあったのは事実である。

中国の近代史は少々ややこしい。
清王朝があったところに、欧米による一部の植民地化が行われ、そこに複数の革命政府、独立政府が乱立し、その一部に日本政府が絡んでいたというのが私の理解である。年表にまとめたいと思ったが断念したくらいにややこしい。
ざっくりと書くと、清国が植民地化され、日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦の補償として日本が進出。この頃から反日感情はあったらしい。
中国国内では国民党による中華民国政府と中国共産党の抗争があったが、時期により抗日で共闘したり戦争したりと、その時の政情により異なる。
上海の日本人居住区への中国共産党の攻撃をきっかけに、日本陸軍が上海から南京を攻略。国民党の反蒋介石勢力が独自政府を日本軍を背景に設立。満州国も日本の勢力下で設立。
第二次世界大戦での、東南アジアにおけるイギリス、オランダ、アメリカとの戦争がメジャーであるが、中華民国との戦争があったのも事実だ。戦争を虐殺と理解するかどうかは、戦勝国の特権であるので、彼らにしてみたら虐殺になるのかもしれない。
日本が第二次大戦で敗戦国となったと同時に日本勢力下政府は消滅し、中華民国政府の国民党と中国共産党の内戦が再開。米国が支持する中華民国は敗走して台湾に移駐。中国共産党は中華人民共和国を設立。
こうなると戦勝国は中華人民共和国ではなく中華民国になるんじゃないかとかいろいろツッコミドコロがあるが、まぁ勝利者の権利を最大限に活用しているところはさすがの毛沢東である。

韓国についても難しい。長らく中国統治下にあり、一時はモンゴルの支配下になり、そのうちロシアが植民地化したところで、日清戦争と日露戦争の結果、朝鮮半島は完全に日本統治下となったわけだが、朝鮮総督府を設置し、インフラ整備等、日本人が来れる環境を構築していった。
豊かな場所でもなく、居住民族の入れ替わりが激しい場所であった。戦略的拠点としても微妙であり、本当に欲しがっているのはロシアくらいだろう。
反日運動は1919年ごろからあったとされている。金日成が朝鮮半島北部を根城に抗日パルジザンを名乗っていたのもこの頃からである。
人的交流は、第二次世界大戦前から日本には移住してきており、特に戦中は軍事工場の労働者として多数が来日した。当然、奴隷制ではなく、給与所得のある労働者としての来日である。
戦後、軍事工場は閉鎖され、一部の人は帰国。残った朝鮮人は集落を作り、土地の無断使用などで各地でトラブルが発生している。某宗教はここで、後ろ盾となる条件で大勢を取り込んでいる。在日の人が多いというのはそのあたりなんだろうと推測している。その後、北朝鮮設立後にもまた多く帰国しており、また無償で得た土地を売却して転居したりとか、いろいろある。
このあたりは、私が古い会社に勤務して、近隣トラブルなどを知った立場での記載なので、具体例はちょっと避ける。
こちらからすると、募集かけたら来てくれた労働者なんだけど、日本に来たら敗戦で工場閉鎖で仕事がなくなったとかいう被害者意識もあるのだろう。まぁ、従軍慰安婦なんてのは日本人も韓国人も普通にいたわけで、それも高給取り職業だったわけで。敗戦処理での個人向け賠償金が、韓国政府から該当者にいっていなかったというのが本当のところだろうというのが、最近多く見かける見解だ。
で、今の反日教育の基礎ができたのは第二次大戦後間もなくだったようだ。米国主導で設立された大韓民国の政治家に反日派が多く登用されたことに起因しているとされている。まぁ、直前まで占領していた国を敵視するのが一番便利だ。
そのうち朝鮮戦争が起きて38度線で休戦協定が成立して落ち着いた後も、しばらく正式な国交はなかった。日本と韓国で国交が成立したのは朴 正煕が政権に就いてからで、これは朴 正煕が満州国軍人だったりとか、親米反共だったりとか、経済的にとか、いろいろ大人の理由もあるだろう。蛇足だが、娘は大統領就任後に反日ロビー活動に熱心なのは、このあたりから産まれる親日イメージを払拭するためなんだろうな。
話が逸れたが、韓国は第二次世界大戦終結時点で国家としては成立していない。軍事的な衝突は現在の北朝鮮の母体がほとんどであり、なんというか、戦争被害者というよりは植民地から解放されたという位置づけの方が正確じゃないかと考える。

そんなわけで、反日感情の根拠はなんとなく理解した。で、靖国参拝というのが、戦死者を弔う場所であるということで、先の戦争の被害者意識を盛り上げることになるというのもなんとなく理解した。ただし、納得はできない。反日感情で国民の意思統一を図るその政策の結果であり、事実無根ではないが必要以上の反応だと考える。

んで、中国、韓国との国交に影響がでた場合、何が問題になるだろうか。軍事衝突の可能性は、あめりかさんがいる限りはゼロに等しい。経済的問題だが、これは中国、韓国から撤退するいい口実にしかならない。なにより、東南アジアとの関係は日本の方が良好である。
例えばヴェトナムを挙げると、古くからの中国との関係もあり、また島の領有を巡って現在中国とトラブル。韓国に対しては、ヴェトナム戦争での韓国軍の振る舞い、現在進出している韓国人の態度等で反感を持っているようだ。
タイは、古く日本人町がアユタヤにあったりとか、皇室外交とか、いろいろ根強い信頼関係がある最も古い友好国だ。二次大戦では英国とも日本ともうまく付き合って、最終的には戦勝国になっているけど、日本軍人とのタイ貴族との恋愛ロマンスが幾度も映画化されていたりとか。戦争での悪印象は泰緬鉄道くらいだろうが、あれも強制労働じゃなかったし。
マレー半島からインドネシアにかけては、オランダ植民地から解放したという位置付けで、その数年後には戦争が終結しているので悪印象は少ないようだ。オランダから何度も賠償金請求がきたりとかして対応しているのはそのためである。
他もいろいろあるけれども、まぁ、中国、韓国との付き合いがなくなってもいいというか、その方が他アジア各国との絆が強くなるんじゃなるまいかとか、そんな妄想まで抱いてしまうような世界情勢になっているんだという確認にしかならなかった。

海外の反応を二つほどリンク。個人的感想としては、知ってた、って感じ。

劇訳表示。 : 【誤算?】安倍首相の靖国参拝に米ガックリ。「日本の勝手だろ」「諸悪の根源は米」

劇訳表示。 : 【安倍首相靖国参拝】日本「強い日本が蘇った!」 韓国「フザケンな#」

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