2012年9月16日日曜日

au iPhone4SにGPPを載せて海外キャリアSIM利用を試してみた

日本で買ったスマートフォンを海外で使用する方法はいろいろある。
一番簡単なのは、それぞれのキャリアが提供している海外通信網を利用すること。現地のそれなりのキャリアと提携していることから、かなり信頼性は高いが値段も高い。海外パケ放題なんてのもあるけれども、3000円/dayなんてことになると数日間の滞在で数万円もするのがばからしい。なによりもつまらない。
宿がインターネット回線を解放してくれているところならば、これは去年やったことだが、窓機を現地のLANにつないでそれを母艦にWi-Fi通信をすることが可能。しかしながら、タイのネット回線事情として、宿の準備するネット回線は使用料がちょっとお高い。

で、タイの場合は選択肢として2つ。
一つはタイでスマートフォンを購入し、それを現地キャリアに接続させてテザリングで手持ちの端末機から接続するということ。これは嫁の視線がこわくてちょっとできなかったというのと、日本でも使うことを前提として魅力ある日本未発売機種がなかったこともあり今回は見送った。new iPadあたりが欲しかったような気もするが、日本じゃ使わないからなぁ。
そしてもう一つが、手持ちのau iPhone4SをSIMロック解除して現地のキャリアのSIMを使用するということ。解除方法はいろいろあるみたいだが、今回はリスクの少ない脱獄不要の方法を選んでみた。林檎さんの仕組みをちゃんと知らないので、現地でのトラブルは避けたい。いざというときに母艦になるのは窓機だし。

脱獄不要の方法として挙げられるのが、擬似SIM解除状態にする下駄を履かせて本来のキャリア以外のSIMを載せるというもの。何種類かあるようだが、わたしはGPPを選択してみた。やたらに安いのは偽物みたいな噂もあるので、それなりのところで動作確認モデルを明記してある業者から2980円で密林さん購入。1000円以下での販売しているところもあるが、本当にパチモンなのかどうかは不明。確かめる気もない。
MSIMのトレイと下駄になるチップとキャリア紐付け解除用になるアクティベートSIM。これに取説というか手順書の紙が付いてくる。
動作確認を中途半端にやってみておかしくなるのも困るので、タイでプリペイドSIMを購入してからやってみることにした。通信業者はtruemoveを選択。49バーツ/dayのデータ通信専用契約が私の使い方にはあっているだろう。
TrueMove - TrueMove Prepay

空港の税関を出たところにSIM屋さんが開店しているのでiPhone用のSIMを購入。これは99バーツ。

で、実際にどう使うかという手順はあちこちで説明されているので検索すると私よりもわかりやすい解説があるだろうけれども敢えて書いてみる。




まずはauのSIMを取り出して、GPPから購入したトレイにチップを載せ、アクティベート用SIMを載せて起動させる。起動したらなにやら出てくるので了解を押して、現在契約しているキャリアを選択して電源off。するとどこのMSIMでも動くようになる。らしい。

そしたらGPPのアクティベートSIMを取り出して、下駄チップはそのままにしてtruemoveのMSIMを載せて電源を入れるだけ。
ここでちょっと問題が発生。SIMがトレイに収まりきらないというアクシデントでトレイがiPhone本体に入らない。焦ったが、嫁さんが持っていた爪切りのヤスリでtruemoveSIMの端を削って形を整えて挿入完了。爪切りは意外と使えるので旅行には必須なのかもしれない。
電源を入れてまずは開通作業だが、これは単に「006」にダイヤルするだけ。これでtruemoveSIMの持っている固有電話番号とかいろいろ紐付けされる。





そうしたらネットワークの設定。データローミングなんかも確認しないと意味不明なエラーを吐かれてタイ語のSMS警告で泣きたくなったりするので要注意。auはキャリアは自動でいいようだが、SBMのは設定が他にも必要らしい。設定する回線情報だが、
APN:internet
ユーザ名:true
パスワード:true
これでok。




契約内容の確認は、電話ダイヤルでのコマンド送信とSMSでのコマンド送信で行う。言語の変更は電話をかけてプッシュ音操作で変更するとSMSで手続き完了のお知らせが飛んでくる。

契約内容はこちらを参照。スタイルに合った契約をSMS送信。試していないけどダイヤルでもできるっぽい。
TrueMove 3G+Wi-Fi- TrueMove hi-speed micro SIM for iPad


49B/dayならば、SMSで宛先を9789、本文にDM(D2?)と打ち込んで送信する。手続きが完了すると、これまたSMSで通知が飛んでくる。画面は他の契約。
これでネット接続の儀式は完了。
で、実際にどれくらいの速さかというと、場所によってムラはあるがau iPhoneを使っている時とそんなに遜色ない。

3G通信で下り7.34Mbps出ていた。truemoveの提示している回線速度を上回っている。uploadに多少不満がある結果だがこれでも仕様上限を上回っている。タイのCATといういわゆる電電公社回線を使用しているわけだが、日本の回線よりも快適。タイが本気をだしたら禿の貧弱さとか茸の迷走とか庭の自己満足とかをあっさり上回る結果になっているのがすごい。どこでもつながるのはシンガポールを見本にした政策だろうなとか想像している。
ちなみにシンガポールは電波の届かない場所を作るのを禁止しているので地下鉄乗車中も普通に繋がる。ここ最近になって、やっと日本でも一部使えるようになったが、日本のIT事情はアレコレとガラパゴス化していて世界基準を大きく下回っている。

閑話休題

99BSIMは初期のクレジットは50Bなのかな?よくわかっていないがプリペイドなので追加入金する必要がある。手順は簡単で、セブンイレブンで「top up truemove」と言えば通じるので、いくら入金したいか言うと入金した内容に対する14桁のシリアルナンバーがレシートに印刷されてくる。
そしたらダイヤル画面で、
*123*14桁の番号#
これをダイヤルすると課金完了。残高確認は*123#

au iPhone4Sの難点はテザリングができないことだが、それ以外ならば汎用性は高いことを実感。国内ならば契約時の月々割りとかの利点があるので、無理してSIM free機を求めることもないなぁとか思う。
ということで、次の海外旅行までにはiPhone5を手に入れておきたい。問題は嫁の視線だけだ。

--2012/9/17追記--
日本に戻ったら素直にauのSIMに交換して起動すると普通にそのまま使えます。一応データローミングとかのチェックはした方がいいかもですが。

タイに行ってきた

1年ぶりの海外。今回は3年ぶりになるタイに旅行してきた。
旅行といっても、タイは観光は一通りしているので、基本的に呑んで喰って眠るだけになるのだが、今回は嫁さんが現地ツアーに参加したいと言い出したので、アユタヤに行ってみた。
アユタヤはタイの2つ前の首都で、ビルマに侵攻されて滅びた町。25年前の初めてのタイ旅行で一泊したが、何もない田舎町で、宿も安宿が2軒しかない寂れたところだった。自転車を借りてぐるりと回ったが、遺跡も放置された状態で見所もそんなにはなくつまらないところだった印象があった。
今ではそこそこ発展していて、遺跡の修復も進み、象使い村ができたりとか観光地としての見所も揃ってきた。


遺跡だが、昨年の洪水で水に浸かってしまい、急ピッチで清掃と修復をしているようだ。浸水は少ないところでも1m程度。川沿いの低地では2階建ての家も埋もれたという話。本当かどうかはわからないけど。








カメラはOLYMPUS E-M5。レンズはNOKTON17.5mm f0.95とM.ZUIKO45mm f1.8の二本。標準ズームはなんとなく使わないで終わってしまった。短焦点に慣れると、暗いズームはなんか使いにくい。

バンコクは相変わらずの混雑っぷり。昔からの商売をしているところは少なくなってきた。時代の変遷ということなんだろうが、学生時代から行き慣れた店がなくなっているのは寂しいものだ。





サイアムスクエア近辺は再開発の最中。選挙がらみの騒乱での遅れを取り戻そうと必死なのだろう。ホアランポーン前からヤワラート方面への地下鉄工事をしていたりとかあちこちで経済活性化をさせている。






学生時代に世話になったジュライホテル近辺。
相変わらずジュライの建物はそのままで、入り口は荷物置き場と化している。閉鎖されてから何年経ったことだろうか。あの頃は今の自分の姿は想像していなかったなぁ。考えてもいなかったというのが正しいのかもしれないが。

また数年後に様子を見に行こうと思う。